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青い空白い雲
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○○元年初の大予想!安倍首相は消費増税を凍結する?

2019年4月 7日号

牧太郎の青い空白い雲/712  新築マンションの売れ行きが最悪!と聞いた。

 安倍内閣の「統計マジック」よりは良心的ではあるが、マンションの売り上げも「半分は偽装」。例えば......初めての売り出しの時、10戸程度しか購入申し込みが入らない!と心配になると、「第1期1次」の販売を「10戸」に設定する。10戸申し込みが入ると「第1期1次登録申し込み 即日完売」。人気物件らしく装う。
 総戸数が300戸もあるのに......次は「8戸」に設定して「第1期1次・2次連続即日完売」ということになる。
 いろいろな工夫で、なんとか、新築マンションは1カ月間で7割ぐらいは「契約」に漕(こ)ぎ着ける。これを業界では「初月契約率」と言うらしい。
 ところが、昨年の12月、その「初月契約率」が49・4%。50%を下回ったのは、平成大不況の1991年8月以来のことらしい(不動産経済研究所「首都圏マンション市場動向」)。
 多分、価格が高騰しているからだろう。3月の決算期を迎え、大手デベロッパーは大幅値引きして「完成在庫」を処分している。
 2013年4月、日銀による「異次元緩和」が行われて以来、不動産市場は「局地的バブル状態」だった。が......どうやら「バルブ崩壊」が始まったような気がする。
    ×  ×  ×
 何から何まで不景気である。安倍内閣は「戦後最長の景気拡大」と言い張っていたが、景気動向指数はここ3カ月連続減少。「景気は緩やかに回復している」なんて言っているそうだが、これは真っ赤な嘘(うそ)だ。
 約1カ月半前の「『大嘘』より始末が悪い"地震予知・消費増税"の『半嘘』」(705回)でも少し触れたが、大体「国内総生産(GDP)600兆円」というアベノミクスの目標設定が怪しい。
 内閣府は16年12月、GDPの算出方法を「1933SNA」という国際基準から「2008SNA」に変更した。それによりGDPが大きく「かさ上げ」された。
 国家財政に詳しい、『データが語る日本財政の未来』の著者、明石順平弁護士によると、それ以外に「建設投資」「飲食サービス」「家計調査」など、算出の基礎になるデータに「インチキ」があるという。
 アベノミクスの失敗を隠すための「統計マジック」。国民はもう騙(だま)されない。
    ×  ×  ×
 そんな中で、10月に消費税を増税する?
「深刻な財政難のなか、少子高齢化に伴い増え続ける社会保障費の財源を確保するには消費増税しかない」というのは、分からないではない。しかし、タイミングが悪すぎる。
 消費増税の狙いは「デフレ対策」。「失われた20年」といわれた深刻なデフレ不況で、モノの値段が下がり続ける。当然、消費者は買い控えする。カネの価値が上がるから、人々は現金をため込む。カネが回らない。その結果、企業はリストラに走り、給与も下がり続ける。デフレスパイラルの悪循環である。
「買い控え」を避けるために、消費税を上げよう! ヨーロッパをまねたのだが、タイミングが悪すぎる。
 トランプ米大統領の報復関税もあって、世界は今やインフレ傾向にある。いくらたっても、デフレ脱却を果たせていない状態で、消費税を引き上げれば、日本経済に深刻な悪影響を与える。
    ×  ×  ×
「すでに消費増税は既定事実」とメディアは言う。しかし、その分析は間違っている!
「○○元年」になれば事情が変わる。夏の参院選、間違いなく「消費増税凍結」の賛否が最大の争点になる。その時、新聞、テレビは消費増税を支持するだろうか?
「直間比率是正」なんて"へ理屈"をつけて「金持ちと大企業からの徴収」を諦めて「取りやすい貧乏人から搾り取る」消費増税。国民は支持するだろうか?
 新聞は「消費増税」に関しては「複雑な立場」にある。軽減税率の対象品目になっているからだ。活字文化の維持、普及のために、新聞は食料品などの生活必需品と同じような扱いを受けるべきだ!という主張をした。「知る権利」を守るために......という意見も理解できるが、「税の不平等」ではないか?
 メディアが何も言わなくても、新元号が「○○」に決まり、新しい天皇が誕生した「お祝い」に、安倍政権は参院選前に「消費増税凍結」を宣言するだろう。探せば、凍結の理由はどこにでも転がっている。
 これが○○元年の初の大予想!

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