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青い空白い雲
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NHK「森友」担当記者の左遷! まるで「大越降ろし」みたいだ

2018年6月24日号

牧太郎の青い空白い雲/673 

 TBSの人気アナウンサー、安住紳一郎のファンだ。ともかく頭が切れる。風貌が「イイトコのボンボン」のようで親しみやすい。
 その安住クンが5月27日のTBSラジオ「安住紳一郎の日曜天国」で、2008年、自宅近くの路上に止めた車内で練炭自殺した、元同僚の女性アナ「Kさん」の思い出を話していた。
 安住クンはようやく芽が出た頃だったが、アナウンス部内部でなぜか孤立していた。そこへ、Kさんから「私も孤立してしまいました。安住さん、私と組みませんか?」と相談を受けたというのだ。
「組む?」とはどういうことか?
 安住クンは、その申し出を突き放してしまうのだが、その後、彼女は自殺......。この10年間、彼は後悔し続けていると明かしたのだ。
 そんなことがあったのか?
 華やかなテレビ局、人気者でも孤立する? 人間関係はむしろ華やかだから、複雑なのかもしれない。
 そういえば、安住クン、このごろ、酒を飲むと「俺は報道に行きたいんだ!!」といつも喚(わめ)いていた。人間関係が複雑になるのは「人事」が絡むのか?
    ×  ×  ×
 アナウンス部はテレビ局の華!と思っていたが、聞いてみると、意外にも安住クンのように「報道志望」も多いらしい。
「正義派」とでも言えばよいのか。新聞記者のように取材合戦に勝利して「権力が隠している真実」をスクープしたい。そんな夢を持つ若いテレビマンが存在する。
 例えば、森友問題が発覚した後、いち早く籠池泰典前理事長のインタビューを行い、「籠池に最も近い記者」とメディア関係者の間で一目置かれていたA記者もその一人だろう。今年4月4日、「財務省が森友学園側に口裏合わせ求めた疑い」を見事、スクープした。
 安倍政権に近い「権力寄りのNHK」といわれる中で、森友問題でAさんは「正義」のために活躍していた。
 ところが、森友問題を最初に指摘した木村真・豊中市議が5月15日、フェイスブックに〈大阪NHKの担当記者さんが、近く記者職から外されるということです!〉〈NHKが「忖度(そんたく)」したということなのか〉と投稿したのだ。
 びっくりした。「担当記者さん」とはA記者のことである。A記者は大阪放送局の報道部副部長だが、6月8日付で記者職を離れ、番組チェックなどを行う「考査室」へ異動する内々示が出されたというのだ。
 NHKの友人によると「考査室は定年間際の社員が行くような部署で、悪く言えば"窓際"」と語る。特ダネを連発したA記者に相応(ふさわ)しいとは思えない。
 なぜ、事件が佳境にあるのに、突然の異動? やっぱりNHKは「安倍内閣の言いなり」なのか?
    ×  ×  ×
 あの騒動を思い出した。2015年春に起きた「大越健介降ろし」のことである。
 大越氏は新潟県生まれ。東京大学在学中には野球部のエースとして活躍。1985年、NHKに入局し岡山放送局を経て、長いこと政治部記者として活躍した。政治部では自民党の旧・経世会(現・平成研究会=竹下派)を担当。橋本龍太郎元首相や野中広務元官房長官と親しかったとされる。野球部出身だけあって体力には自信があるので、昼夜を問わず、取材に走り回った。
 下ネタも得意で、豪放磊落(らいらく)。アメリカ総局ワシントン支局長などを経て、2010年3月「ニュースウオッチ9」のキャスターに抜擢(ばってき)された。
 ニュースの終わりで、サラリと持論を披露して人気が出た。もちろん、内閣を批判することもあった。それが人気だった。
 ところが、15年3月末に"降板"させられたのである。「ニュースウオッチ9」の大越氏は「NHKの夜の顔」だった。一体なぜ?と記者仲間の話題になった。
    ×  ×  ×
 なぜ、降板させられたのか。
 形の上では、毎年10月か11月ごろに「キャスター委員会」という会議が開かれ、そこで交代が決まったといわれたが、当方が聞いた限りでは、内閣の意向が働いたとしか思えなかった。
 安倍政権に近い人物から「大越キャスターの発言はなんとかならないのか」という"ぼやき"が伝わっていた。NHK上層部がその意を「酌み取って」人事に反映したのではないか。当方は、そう解釈した。
    ×  ×  ×
 NHKは日大アメフット部の悪質タックル問題を大きく扱っている。森友、加計(かけ)問題より日大! そこにも内閣の意向が見え隠れしないか。NHKを巡って「ある女性記者の重用」などは、次号で。

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