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青い空白い雲
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戦争ビジネス国家は"カネにならない空爆"はしない!

2017年5月 7日号

牧太郎の青い空白い雲 618 

 GW合併号の季節だというのに、一部の政治家、マスコミ人がオタオタしている。まるで、明日にもアメリカと北朝鮮が正面衝突するがごとく解説する。本当だろうか?
 アメリカという国家は(指導者がオバマであれ、トランプであれ)「戦争」でメシを食っている。核を持ち、巨大な空母を持ち、圧倒的な軍事大国をアピールしながらアチコチで"キナ臭い雰囲気"を撒(ま)き散らし、潜水艦や爆撃機を製造・販売する。同盟国は「良いお客さん」だ。「戦争ビジネス」は、いつの時代も儲(もう)かる。トヨタが何万台のファミリーカーを輸出しても、潜水艦を製造・販売するアメリカの軍需産業にはかなわない。
 アメリカの「戦争ビジネス」は、日本における"公共事業"のようなもの。多くの国民が直接・間接に「戦争」でメシを食っている。「戦争」がなければ成り立たない国!と言っても過言ではない。
 しかし、である。アメリカは自国では「戦争」を起こさない。アメリカの「戦場」は常に「自国と遠い場所」でなくてはならない。これが「戦争ビジネス」の基本。多くの犠牲者が出れば「賢いビジネス」とは言えない。
 そのくらいのことは、アホの日本人政治家だって分かるだろう。
 戦場が遠くであれば「戦争ビジネス」は自国の犠牲を最小限に抑え、巨万の富を得る。そのカラクリを知った安倍さんも、オーストラリアに潜水艦を売ろうと試みた。アメリカの真似(まね)である。
 もう一度言うが、アメリカは遠い異国の戦争ビジネスで甘い汁を吸い続けている。
    ×  ×  ×
 儲かれば何でもやるトランプ大統領だから「自国と遠い北朝鮮」で一戦を交えるかもしれない。 犠牲は少ない!と思っているかもしれない。
 アルカイダのウサマ・ビンラディンは6年前、アメリカ海軍特殊部隊SEALs(シールズ)の謀略でパキスタンで殺害された。今、原子力空母カールビンソンが朝鮮半島の近海に接近しているフリをする。半島近海で空母と合流する潜水艦にはSEALsが乗り込み、金正恩(キム・ジョンウン)をビンラディンのように暗殺する......と予測をする軍事評論家もいる。
 それどころか、北朝鮮の核実験をキッカケにして、両国は全面戦争になる!と言う人までいる。
 安倍首相は4月13日の参院外交防衛委員会で、北朝鮮が「サリンを(ミサイルの)弾頭につけて着弾させる能力をすでに保有している可能性がある」と脅かした。
 だが、アメリカは本気で北朝鮮と一戦交えるだろうか?
 それはNO!である。
    ×  ×  ×
 冷静に考えてみよう。アメリカは北朝鮮を攻撃して、金王朝を潰すことができたとして、どんな「利益」があるのだろうか? どう考えても「利益」は少ない。
「戦争ビジネス」としては、むしろ北朝鮮が悪であればあるほど、過激であればあるほど好都合である。危機を煽(あお)って日本や韓国にメチャクチャ高い兵器を売りつける。北朝鮮がミサイルを撃ってくれれば、結果的にアメリカの軍需産業が儲かる仕組み。現状を放置するほうが良いに決まっている。
 アメリカは北のミサイルなど問題にしていないだろう。北がミサイルを1発撃ち込めば、アメリカはその何倍も反撃。北は全滅だ。アメリカと北朝鮮の軍事力は月とスッポン。早い話がカールビンソンだ。全長333メートル、艦載機約90機を擁する巨大空母。カールビンソンを中心とする第1空母打撃群は、大都市を一瞬で壊滅できる。
 北だって、このくらいのことは、十分ご存じだ。
    ×  ×  ×
 GWを前に、北の攻撃に備えてシェルターを用意しよう!なんて人もいる。でも、「戦争がやって来る!」と解説している人間の中で、シェルターを用意している人は多分、皆無だろう。
 米軍基地を抱える日本と韓国だけがオロオロする状態が続く。それは仕方がないことだが、「戦争近し」と言う人も、アメリカと北朝鮮はやらないだろう!と思っている。
 であれば、なぜ彼らは危機を煽るのか?
 トランプ大統領は、「戦う(フリをする)大統領」のほうが支持率が上がると思っているからである。安倍さんは「森友疑惑」を忘れてもらうためである。ここぞと天下の悪法「共謀罪」を成立させるためである。
 なぜ「専門家」といわれる人々まで危機を煽るのか? それは彼らが「戦争ビジネス」の一員だからだ。みんな揃(そろ)って「戦争」でメシを食っている面々なのだ。
GWだ。賢い日本人は安心して、レジャーを楽しもうじゃないか!
(一部敬称略)

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