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日本郵政株2次売却テコ入れ? ゆうちょ銀が個人ローン参入へ

2017年2月19日号

「ゆうちょ銀行が個人向け融資に本格的に参入する方向で最終調整に入ったことが26日、分かった。政府と2月にも正式協議に入る。日銀のマイナス金利政策などによる超低金利で多額の貯金運用に苦しんでおり、政府もゆうちょ銀行の収益源を拡大する必要があると判断したとみられる。早ければ18年度中にも事業を始めたい考えだ」(「共同通信」1月27日配信)
 この記事に政治的な意図を感じ取った地域銀行関係者は少なくない。なぜなら、ゆうちょ銀行の新規業務については、日本郵政のゆうちょ銀行に対する持ち株比率が50%以下になってはじめて認可されると見られているためだ。現状の持ち株比率は89%で、「50%以下」にはほど遠い。観測記事がこのタイミングで書かれた背景には、日本郵政と政府の苦しい台所事情がある。
 日本郵政の17年3月期の連結当期利益は前年同期比3割近い減益となる見通し。利益の9割を依存するゆうちょ銀行、かんぽ生命の運用利益が減少するためだ。一方で、政府は日本郵政株式の2次売却の準備に入った。トランプ相場を追い風に、株式相場が好転している好機を捉え、早ければ今夏にも売り出す。
 ゆうちょ銀行の個人向け融資への本格参入は、この日本郵政株式の2次放出のテコ入れを意図したものだろう。トランプ相場で足元が好調な株価だが、それ以前の日本郵政の株価は第1次の売り出し価格を下回った状態が続いていた。2次売却を検討する余地すらなかったのが実態だ。
 トランプ相場の先行きが不透明な中、2次売却を確実なものとし、かつ相応の売却益を得るには、儲(もう)け頭のゆうちょ銀行の業務拡大による収益増強策が不可欠というわけだ。
 特に、カードローンなどの個人向け融資は、貸金業者の融資には総量規制や厳しい融資金利の上限(15~20%)が設定されているが、金融機関の個人ローンには総量規制がなく、高額の融資が可能。ゆうちょ銀行が参入すれば収益効果は絶大だ。
(森岡英樹)

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