お知らせ
編集長後記
安倍晋三首相は8月28日の記者会見で、「今後のコロナ対策」を発表した。検査を一日当たり20万件にする。軽症者や無症状者の病院外療養を徹底させる。来年前半にワクチンを全国民分確保する――。
素朴な疑問がわく。検査する人材は確保できるのだろうか。自宅療養となった家族をどう支援するのか。ワクチンの安全性は? こうした点をきちんと説明しないまま、安倍さんは同じ会見で電撃的に辞任を発表した。
1時間に及んだ会見は、辞任をめぐるやりとりに終始し、コロナの問題はかすんだ。政権のコロナ対策は後手後手だった。そして、最後も中途半端だった。国民を裏切る辞任、と言わざるをえない。
(坂巻士朗)