お知らせ
編集長後記
香川県の読者から届いた手紙には、戦時中の体験がつづられていた。出征した父の消息が終戦から2カ月過ぎた頃――。〈役場の小使いさんが戦死の公報を持ってきました〉〈祖母と母が悲しんでいるのを見ると、私も涙が止まらなかった〉
東京都内の年配の男性は電話で、東京大空襲がどれほど恐ろしかったかを教えてくれた。記憶をよみがえらせるほどに、口調は熱を帯びた。
一方、知人の子どもは8月6日、中学校で先生が原爆の話をしてくれたという。普段なら夏休み中だが、コロナの影響で8月も授業を続ける学校は多かった。時代は変わっても、伝えるべきものはある。コロナの夏もそうだ。
(坂巻士朗)