お知らせ

サンデー毎日12月22日号は12月10日発売。

編集長後記

 2年前に大阪で開かれたハンセン病のシンポジウムでのことです。回復者を主人公にすえ、いまなお社会的差別が根強いことをテーマにして、評判を呼んだ映画の出演女優も参加したそうです。

 ハンセン病療養所の入所者が16年前に、温泉ホテルへの宿泊を拒否された問題に触れて、こんな趣旨の発言をしたといいます。

〈私もホテル側であれば宿泊を断る。その立場での言い分があるでしょう〉

 けれども会は何事もなかったかのように終わったそうです。ある参加者は話します。「発言の真意についての議論はなく、今も心のモヤモヤは晴れない」

 問うべき時に問う――。今号の斎藤貴男氏の一編はその覚悟の大切さを教えてくれます。(隈元浩彦)