お知らせ

サンデー毎日1月27日号は1月15日発売。

編集長後記

 天皇家の和歌の御用掛を務めた岡井隆さんの半生の記。傑作だと思います。さりげなくこんな話も。それは、政治的と受け止められかねない歌に、皇后さまが慎重であるご様子を窺(うかが)わせる場面です。

 朝日新聞が昭和天皇の未発表の歌の存在を報じました。岸信介元首相の死を悼む作品が印象的でした。〈國の爲務たる君(は)秋またで世をさりにけりいふべ(ぐれ)さびしく〉。評価は割れる岸ですが、昭和天皇は"声なき声を聞いた"と信頼を寄せていたようです。
 ある歌人からこんな話を聞きました。「和歌にはある種の危うさがある。ものごとをきれいにして浄化してしまう作用だ」。その挽歌もまた......なのでしょうか。
(隈元浩彦)